少い借金返済 債務整理|本件4市組合施設から排出されるVOC等によって,原告らに受任

借金返済の発生
まず,前記4(2)アで債務整理で判示したとおり,理論面においては,いわゆるプ ラスチックが劣化したり,機械的処理を加えられたりすると,化学物質が 発生するところ,本件4市組合施設においては,圧縮工程等の廃プラに機 械的処置を加える工程が存在するので,本件4市組合施設の操業によって 何らかの化学物質が発生する可能性があると認められる。
トルエン
1400
μg


というのは飽くまで専門委員会が設定した参考 値であって,統一的な規制値ではない。
また,大気による拡散・希釈後の数値(1400μg/)と拡散 前の排出ガスの濃度を単純に比較して危険性を論じることも合理性を 欠くものといわざるを得ない。
なお,本件4市組合施設において,専門委員会が想定しなかったT VOCの測定結果が生じているのは,本来,分別排出,分別回収が十 分に機能しておれば本件4市組合施設に搬入されることのないヘアー スプレー,殺虫剤等の容器やガスライターなどが相当程度混入された まま搬入されて来ること(丙A59の1及び2)が影響しているもの と推測することができる。
また,直接的な健康被害に関係するわけではないが,本件4市組合 施設は,大気汚染防止法における揮発性有機化合物(VOC)排出施 設ではないとしても,本件4市組合施設で測定されたTVOCの1時 間当たりの最大濃度は,2万5480μg/であって(甲A13 3),これは,大気汚染防止法が定める排出基準の約12%にしか過 ぎない(弁論の全趣旨)のであるから,本件4市組合施設は大気汚染 防止法におけるVOC排出基準にも適合しているものと認められる。
c 以上のとおりであって,原告らのTVOCの危険性の主張は採用す ることができない。
(イ) 既知の有害化学物質の危険性について
a 専門委員会報告の信用性等について
(a) 原告らは,圧縮実験に関し,実験に用いた圧縮装置の圧縮速度 の最高速度は1.6/秒であり,被告4市組合の事務局が設定し たと報告されている40/秒の20倍以上遅い速度であったとし て,専門委員会報告における圧縮実験がリスクを過小評価している 旨主張する。
(b) しかし,本件4市組合施設における圧縮速度が原告らの主張す るような速度であること及び実験に用いた圧縮装置の圧縮速度が原 告らの主張するような速度であったことを認めるに足りる証拠はな く(丙34,35号証によれば,本件4市組合施設の圧縮機の押出 し部分の移動速度は,約1.5メートルを約13秒間で移動すると 試算できる。),丙A35,37号証によれば,被告4市組合の事 務局は圧縮速度に関して専門家に要請し,専門家が実験を行ってい ること,専門委員会においては,圧縮実験において,圧縮速度より もプラスチックに加わる圧力が同じであることを重視していること, H論文(甲A2)においても,圧縮速度を問題とすることなく,プ ラスチックにかかる力を問題としていることからすれば,プラスチ ックからの化学物質の発生に関しては,速度以上に圧力が重要視さ れているということができ,仮に圧縮速度が多少異なっていたとし ても,危険性のリスクの評価に当たってはさほど大きな影響は生じ ない程度のものであるということができる。
また,専門委員会は,圧縮実験において,圧縮工程において発生 する化学物質につき真空プレス機により全量採取するようにしてい るところ(丙A38),危険性を過小評価することがないように配 慮していたことが認められる。
以上によれば,専門委員会報告は信用することができるというべ きである。

債務不履行解除

ア被告には,以下の債務不履行があり,原被告間の信頼関係が破壊された。
(ア) 本件請負契約締結時,設計図面及び仕様書は交付されず,契約書添付の概要書及び図面のほか,事業計画書(甲8,9(乙5に同じ)の2通)が交付されただけであった。被告は,平成15年5月19日,ようやく原告に仕様書付設計図書(乙6)を交付したが,建築確認書(甲49),工程表(甲19(乙14に同じ)),見積書(甲18)などは,同年8月8日まで交付しなかった。
(イ) 原告は,本件請負契約前から,被告代表者Bに対し,駐車場を広く造り,室数を多くしたいので,できるだけ高層の建物にしたい旨強く希望していたところ,本来,本件土地には20メートルの高さの建物が建築可能であり,6階ないし7階の建物も建てることができたにもかかわらず,被告代表者Bは,10メートルが建築可能な高さで,3階までしか建てられないと言い,本件請負契約の建物概要が決定された。
この点につき,被告代表者Bは,後になって「RCにしたので後でもつめる。」などと弁解した。
(ウ) 被告は,原告に無断で,オール電化式マンションとする計画からガス給湯器付きに変更したり,基礎の工法を地盤改良のエスミコラム工法から杭工法のセメントミルク工法へ変更するなど,一方的に設計内容を変更した。
また,被告によって設計監理者とされたCもしくは株式会社C建築設計は,原告に意向を聞くこともなく,平成15年4月16日の地鎮祭で顔を合わせただけで,被告の工事現場での監理体制も極めて杜撰であった。
(エ) 被告は,自ら建築した名古屋市緑区D町E所在のビルを借り上げ,同ビルの一部に入居し,同所を登記簿上の本店所在地としていたところ,地主兼ビル所有者に対する賃料を長期間滞納し,訴えの提起を受けて和解したが,その和解条項も守らず,強制執行の申立てをされ,平成15年4月末日,同ビルから退去していたにもかかわらず,原告に対しては引き続き被告の本店事務所が同ビルにあるかのように取り繕ってごまかすなどした。
原告は,平成15年9月中旬に至り,被告が上記ビルから退去した経緯を知った。
イ原告は,平成15年9月17日,被告に対し,第1次的に上記債務不履行による原被告間の信頼関係破壊を原因として,本件請負契約を解除する旨の意思表示をした。

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(c) そして,前記3(2)エで判示したとおり,専門委員会における圧 縮実験の結果は,別紙10及び別紙11のとおりであって,測定項 目となった18種の化学物質については,いずれも環境基準値等を 大きく下回っているので,基本的には,本件4市組合施設での圧縮 工程においては,プラスチック自体から及び廃プラから人の健康上 問題とされるべき量の有害化学物質が発生することはないものと推 測することができる。
ただ,廃プラの圧縮実験において,純窒素の 環境下より純AIRの環境下の方が発生量が多かったベンゼン,ア セトアルデヒド等については,本件4市組合施設稼働後の調査にお いて注意して検討する必要がある。
b 被告4市組合大気汚染物質調査について
被告4市組合大気汚染物質調査の結果は,前記3(2)エ(イ)で判示 したとおりであり,測定した6項目(ベンゼン,ジクロロメタン,ト リクロロエチレン,テトラクロロエチレン,アセトアルデヒド,ホル ムアルデヒド)すべてにおいて,いずれも環境基準及び室内環境基準 値を下回る数値となっている。
この点,測定項目が6項目と少ないということはあるが,上記aで 判示したとおり,専門委員会における圧縮実験の結果において問題と なることがあり得るベンゼン,アセトアルデヒド等については測定対 象とされているので,上記調査対象に特段の問題は存しない。
c 以上によれば,本件4市組合施設から人体に影響を及ぼす程度の既 知の有害化学物質が排出されていると認めることはできない。
(ウ) VOC100物質の危険性について
なお,原告らは,被告4市組合が観測し分析したTVOCの組成のイ ソブタン,ノルマルブタン,イソぺンタン及びエタノールについて,V OCに該当する主な物質100項目にそれぞれ該当し危険性を有する物 質であると主張する。
しかし,前記4(2)で判示したように,かかる100の物質は,関係 者の理解を容易にするため,VOCに該当する主な物質として,平成1 2年度における排出量推計結果に基づき排出量の多い順番に100種類 の物質の名称を記載しているだけであって,当該物質の危険性を考慮し て記載されたものではないから,原告らの主張は失当である。
(エ) 小括
以上のとおりであって,本件4市組合施設から人体に影響を及ぼす程 度の有害化学物質が排出されたことを認めるに足りる的確な存在しない のであるから,原告らの主張は採用することができない。
ウ杉並中継所との比較
(ア) 原告らは,本件4市組合施設からのTVOCの1日あたりの排出量 は,平成20年2月の平均値を用いると2520グラム,同年3月の平 均値を用いると4080グラムであって,杉並中継所におけるTVOC の1日あたりの排出量(1890グラム)を上回っていることからすれ ば,本件における原告ら住民の重大な健康被害を裏付けているというこ とができる旨主張する。
(イ) しかし,TVOCの排出濃度が健康に対する危険性を示す指標でな いことは,前記4(2)で判示したとおりである。


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有害化学物質
以下においても,原告らが主張する,TVOC及び既知の有害 化学物質の人の健康に影響を及ぼす程度の排出の有無について検討する。
イ有害化学物質の大量排出をいう原告らの主張の検討
(ア) 専門委員会の報告をも上回るTVOCの排出について
a 原告らは,専門委員会においても,排出ガスのトルエン換算値を1 400μg/まで抑制することを前提としていたにもかかわらず, 本件4市組合施設は,専門委員会においても想定外の極めて高濃度の NMHCを常時排出していることが判明しており,その危険性は明ら かである旨主張する。
b しかし,前記4(2)で判示したとおり,そもそも,現代の科学的知 見としては,VOCの総量によって,人の健康に影響を及ぼす危険性 の有無を判断する指標とはなりえないのであり(このことは,本件4 市組合施設のチャンバー室内の空気中のTVOCのうち,概ね75パ ーセント以上がイソブタン,ノルマルブタン,イソベンタン,エタノ ール等によって構成されていたが(丙A58),これらの物質がいず れも有害大気汚染物質として環境基準値等が定められていないこと (丙A37,Q証人)に照らしても,明らかである。